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多頭飼育 犬編①

近年、多頭飼育をされる方が増えています。
犬同士がなかよくしている様子はとてもかわいいですし、犬にとっても遊び相手がいることで良い影響があるようです。

しかしながら、多頭飼育が増えるにつれ、「同居犬と仲良く出来ない」というお悩みをうかがうことが多くなっています。
そこで、いくつかのケースをとりあげ、多頭飼育でおこりうる問題点についてと、対処法についてお話したいと思います。

★新しい子犬を迎える前に・・・★
犬は群れで生活する動物ですので、必ず家族の中で自分の順位を決めています。
理想は家族全員(人間)の一番下に犬が位置していることですよね。
この群れに新しく仔犬が入ってくると、新たに群れの順位を決めなければならなくなります。
順位を決定する要因として年齢・性別・性格・体格などがあげられます。

年齢は若い方が優位になりやすいですが、先住犬との年齢差が2~3年ほどなら関係ないようです。
性別は、体格とも関係ありますが、違う性別のほうが比較的順位が決まりやすいようです。
同じ性別・同じ体格だと順位が決まりにくくこじれることがあります。

人間一人ひとり性格が異なるように、犬も一頭一頭異なります。
怖がりで甘えん坊な性格の犬もいれば、活発で一日中いたずらすることをたくらんでいるような犬もいるでしょう。

先住犬の性格を見極め、相性のよさそうな性格の仔犬を選べると良いと思います。
可能ならば仔犬をもらいうける前に、子犬の匂いが付いたタオルなどを持ち帰ってかがせておいたり、「お試し期間」をもうけて相性をみてみると良いかと思います。

他の犬に対して友好的な性格ならば、問題なく新しい子犬を受け入れられると思いますが、犬とのコミュニケーションになれていない子の場合は受け入れるまでに時間がかかるでしょう。

もし将来、もう一頭犬を飼いたいとお考えならば、社会化期に十分に犬とのコミュニケーションをとり、ならしておくことが大切になります。
(社会化トレーニングに関しては第23~25回を参照ください)

楽しいボディケア・ネコ編②〜爪きり

爪はネコにとって大切な武器です。そのためネコの爪はさや状になっており、とぐことでさやがはがれ、常にとがった状態の爪をキープできるようになっています。
しかしながら爪がとがった状態でいると、じゅうたんなどにひっかかったり、家具を傷つけてしまう危険があります。ネコにそんなつもりがなくても、小さい子供やお年寄りなどヒフの弱い方だとケガをしてしまう可能性もあります。
爪切りはネコにとってあまり好きではないボディケアですので、子猫から慣らすことが大切です。

爪きりは人間用のものでも良いですし(ただし、肉球をきる危険があります)、ペット用のギロチンタイプの爪切りだと安全で行いやすいです。

ペット用ギロチンタイプの爪きり

動物の爪は、人間とは異なり血管が走っています。透かしてみてピンク色に見える部分が血管です。
そしてその少し手前には神経があります。

ちょっと見にくいですが爪の根元のピンク色になってるところが血管です。

血管まで切ると出血し、神経まで切ると痛みがあります。切るときは必ず神経の手前までにしましょう。

猫に爪切りを受け入れさせるには、まず足を触ること・肉球をおして爪を出すということに慣らす必要があります。
そのためには、まず優しく猫の好む部分(ほっぺやのどもと)をなでながら、そっと足先をさわる訓練からはじめていきます。
足先を触られることに慣れたら、次に肉球を軽く押して爪を出す練習をします。
それにも慣れたら、一本だけ爪を切ってみましょう。
切らせてくれたら好物を少しだけあたえてみても良いと思います。
全部いっぺんに切れるようになることを急がず、少しずつ一度に切れる爪の数を増やしていきます。

すべての段階を、猫がリラックスして機嫌がいいときに行い、機嫌が悪くなりそうなしぐさ(しっぽをふる・ゴロゴロいわなくなる・逃げようとする・耳が寝る)などが見られる前に終わらせます。

一気にすべての爪を切ろうとしたり、一回でも深爪すると猫は爪切りを嫌がるようになり逃げ出したり攻撃的になることもあります。
無理やり行えば行うほどますますやりにくくなりますので、あくまでも猫のペースにあわせて少しずつ慣らすことが大切です。

猫は私達が考えている以上に頭がよく、猫のペースにあわせて少しずつ「嫌なことではない」ことを教えていけば、ほとんどのケアを受け入れるようになります。
訓練をしていて昨日より今日、今日より明日がやりにくくなるようであればそのやり方は間違っています。やり方を見直し、もう一度最初の段階までもどってやり直しましょう。

あきらめず、根気よく取り組んでください。

楽しいボディケア・ネコ編①〜ブラッシング

ネコにボディケアを行うときは、子猫の内から人間とのスキンシップに十分馴らしておく必要があります。ネコの性格にもよりますが、中にはなでられることすら嫌うネコもいて、その場合は家庭でのボディケアを行うことは難しいでしょう。
ブラッシングや、爪切りを行う前に、人間の手で全身をなでられると気持ちがいいこと、人間に抱っこされて手先や耳の中をみられても嫌なことではないと学習させます。
子猫の内は食欲が旺盛なので、フードを与えながら全身を触ってみましょう。
ほとんどのネコが、長時間人間にさわられることを嫌がります。嫌がるまでしつこく触らないようにし、疲れて眠くなっているときをみはからってボディケアの練習をしていきましょう。

長毛のネコは毛玉になりやすいため、頻繁にブラッシングを行う必要があります。
目の粗いクシやブラシを使いブラッシングを行います。(目の細かいクシは毛にからむため使用しないほうが良い)
全体を一気にブラッシングすると、嫌がるネコが多いので、毛を左右に分けて1ヶ所ずつ、毛の流れにそってブラッシングしてください。

耳の後ろの飾り毛や、首の下、わき、股の毛は毛玉になりやすいので、念入りに行ってください。

短毛のネコは、通常週に1回程度のブラッシングでつややかな被毛を保つことができます。
しかし、換毛期には毎日のブラッシングが必要です。大量に毛を飲み込むと毛玉を吐く原因になるからです。

短毛種には目の細かい、ノミ取りクシがブラッシングに適しています。

定期的にボディケアを行うことは、健康上の問題をいち早く発見するのに役立ちます。
また、ネコにとっても飼い主にとっても、くつろぎと楽しみの時間になるはずです。

楽しいボディケア・犬編③〜足拭き

散歩から帰った後には足拭きをする必要がありますが、たいていの仔犬は足を拭こうとするとタオルや手にじゃれついてきます。
このときに仔犬をしかって、むりやりに足拭きをおこなってはいけません。
仔犬と格闘せずに、足拭きに良い印象をもたせ、よろこんで行わせるようにしつけましょう。

仔犬の注意をそらすためのおもちゃ、ガム、おやつなどを玄関に用意しておき、それらを噛ませながら足拭きを行います。十分にほめて、やさしく声をかけながら行ってください。
そのうちに仔犬は「足拭き」という言葉と行為を覚え、「嫌なことじゃない」と学習していきます。
徐々に、おとなしく右前足を拭かせたらごほうびを与える、左前足を拭かせたらごほうびを与えるというふうに足拭きをしたあとでほめるようにしていきます。
さらに慣れてきたら、すべての足を拭き終わったらごほうびを与えるようにし、最終的にはごほうび無しに足拭きがおこなえるようにしつけていくと良いでしょう。

足拭きをひどく嫌がる場合、人間側に問題がある場合も考えられます。
ゴシゴシと強くこすることは仔犬に痛みをあたえます。
また、動物の手足は横に広げることができません。仔犬にとって無理な姿勢をとらせないように心がけることも大切です。

いろいろなボディケアに慣らすときには、仔犬の様子を良く観察するとその方法が正しいか間違っているかがわかります。だんだんとやりにくくなってくるのであればその方法は間違っていると考えてください。たとえおとなしく言うことを聞いているようでも、仔犬が嫌々で我慢しているのではよい方法とはいえません。

大切なことは仔犬が喜んでケアを受け入れていること、そして気持ちよく感じていることです。

楽しいボディケア・犬編②〜ブラッシング

長毛の犬種では、毛玉にならないようにこまめにブラッシングを行う必要があります。
短毛の犬種でも、抜け毛を除去し、ヒフの健康を守るためにブラッシングをおこないます。
まず、毛質にあったブラシを選ぶ必要があります。

スリッカーブラシは、針金状の細いピンが付いている、毛のもつれをとかすのに使用するブラシです。ブラシを犬の体に垂直にあて、毛をわけて根元からとかしますが、力をいれすぎるとヒフを傷つけるので注意が必要です。主にプードルなど毛量がおおく、もつれやすい犬種に使用します。

スリッカーブラシ

ピンブラシは、素材により獣毛や金属、ラバーブラシなどに分かれます。毛質や毛量で使いわけます。

ブラシのあとは仕上げにコームを使用します。顔などの細かな部分をととのえてあげましょう。

コーム

毛玉をむりに引っ張るような手荒なブラッシングをおこなうと、仔犬はブラッシングを嫌がるようになり、家庭での手入れができなくなる場合があります。
前回のように仔犬が遊びつかれて眠くなっているタイミングを狙い、やさしく声をかけながらブラッシングをおこなってみましょう。
まずブラシの背の部分でブラッシングを行い、ブラシでなでられることに慣れさせることからスタートしていきます。
もし子犬がブラシに噛み付いてきたり、動く手にじゃれ付いてくるようなら、ブラッシングが「飼い主とブラシを取り合う遊び」になっているのかもしれません。
その場合はまず十分に仔犬を疲れさせた上で、他のおもちゃを噛ませながら行いましょう。それでもブラシに執着してじゃれついてくるならば、何本かブラシを用意しておき、1本を噛ませながら行いましょう。
飼い主が興奮してブラシを奪い合ったり、大きな声をだしたりすることは仔犬をますます興奮させ、楽しい遊びへ誘うことになります。

気持ちよくブラッシングをしてあげると、子犬は母犬に舐めてもらっているような気持ちで安心してケアを楽しめるようになるでしょう。

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